守屋 淳

 
 講談で、渋沢栄一の人生を演じると言われた。大河ドラマや一万円札のブームに安易に乗った人かと思っていたら、実際に聴いてドギモを抜かれた。何たる鮮烈な話芸。その情熱、その間(ま)、その笑い、ただものではなかった。  内容も史実を踏み外さぬ周到さ。一月二十五日、千席を超える読売ホールの大舞台で、孤高の詩人・金子みすゞがどう飛翔するのか、これは聴き逃せない。
守屋 淳 作家 翻訳書『現代語訳 論語と算盤』は60万部。最新作は『勝負師の条件』